自律神経の背骨(脊柱)からの分布(頸椎・胸椎・腰椎・仙骨)
自律神経は、交感神経(興奮・活動)と副交感神経(リラックス・回復)の2つから成り立ち、脊柱の各部位(頸椎・胸椎・腰椎・仙骨)を通じて全身の器官に影響を与えます。
1. 交感神経の分布(胸髄・腰髄から出る)
🔹 交感神経は「胸椎(Th1~Th12)」と「腰椎(L1~L2)」から出て、全身の臓器を調整します。
🔹 活動モードを高める(心拍数増加、血圧上昇、消化抑制など)。
脊椎の部位 | 対応する交感神経 | 支配する器官・症状 |
---|---|---|
頸椎(C1〜C7) | 頸部交感神経幹 | 頭痛、めまい、耳鳴り、不眠、眼精疲労 |
胸椎(Th1〜Th5) | 心肺交感神経 | 心拍数増加、血圧上昇、息切れ |
胸椎(Th6〜Th9) | 胃腸交感神経 | 胃酸分泌抑制、消化不良、肝臓機能の調整 |
胸椎(Th10〜Th12) | 腎・腸交感神経 | 腎機能低下、便秘、膀胱機能低下 |
腰椎(L1〜L2) | 生殖器・排泄交感神経 | 排尿・排便の抑制、生殖機能低下 |
交感神経は「Th1~L2」の範囲から出る! 胸椎~腰椎の歪みや変形が交感神経の過剰興奮を引き起こす。
2. 副交感神経の分布(脳幹・仙髄から出る)
🔹 副交感神経は「脳幹(迷走神経)」と「仙髄(S2〜S4)」から出て、リラックス・回復を促進します。
🔹 心拍数を下げる、血圧を下げる、消化を促進するなどの働きがある。
脊椎の部位 | 対応する副交感神経 | 支配する器官・症状 |
---|---|---|
頸椎(C1〜C2) | 迷走神経(脳幹) | 消化促進、胃腸の動き調整、血圧低下、リラックス |
胸椎(Th1〜Th5) | 迷走神経の一部 | 心拍数の安定、気管支の調整 |
腰椎(L1〜L2) | 副交感神経なし | 交感神経のみで調整 |
仙骨(S2〜S4) | 仙髄副交感神経 | 排尿・排便促進、生殖機能の調整 |
副交感神経は「C1~C2(迷走神経)」と「S2~S4(仙髄)」から出ます。 頸椎や仙骨の歪みや変形が副交感神経の乱れにつながる。
3. 交感神経と副交感神経の分布まとめ
🔹 交感神経(活動モード)
- 胸椎(Th1~Th12)と腰椎(L1~L2)から出る。
- 心拍数増加、血圧上昇、消化抑制、緊張モードを作る。
- 姿勢の悪化(猫背・反り腰)が交感神経の過剰興奮を引き起こす。
🔹 副交感神経(リラックスモード)
- 頸椎(C1~C2:迷走神経)と仙椎(S2~S4)から出る。
- 心拍数を下げる、消化促進、リラックスを促す。
- ストレートネックや骨盤の歪みが副交感神経の働きを弱める。
4. 自律神経の乱れを防ぐためのケア
✔ 頸のストレッチ(C1〜C2の歪みを整える)
✔ 胸を開くストレッチ(Th1〜Th12の交感神経の緊張を和らげる)
✔ 骨盤調整(仙骨S2〜S4のバランスを整える)
✔ 深呼吸(迷走神経を刺激し、副交感神経を優位にする)
5. まとめ
✅ 交感神経は「胸椎(Th1〜L2)」から出て、活動モードを調整。
✅ 副交感神経は「頸椎(迷走神経)」と「仙骨(S2〜S4)」から出て、リラックスモードを調整。
✅ 頸椎(C1〜C2)と仙骨(S2〜S4)が副交感神経に深く関与! ここがズレると回復力が落ちる。
✅ 胸椎(Th1〜Th12)と腰椎(L1〜L2)が交感神経の中心! ここが固まるとストレス過多に。
姿勢を整え、脊柱のバランスを維持することが、自律神経の安定に繋がります!